2013年4月12日金曜日

自分の音楽史その2

「自分の音楽史を作るカイ」予習の続き

2004年頃に子供が入院して、病院までの車の中でロックを聴くようになりました。25年ぶりに向き合うロックはなかなか新鮮で、ヴァン・ヘイレンやAC/DCのCDを手にしたのもこれが初めてでした。

この頃、とても役に立ったのが、VHSテープ10巻組「History of Rock & Roll」。ワーナー・ブラザーズが製作しクインシー・ジョーンズが監修したもので、全部で10時間くらいあります。もう一つはマーティン・スコセッシ製作総指揮の「ブルース ムーヴィー・プロジェクト」。ブルース生誕100周年を記念して作られた7本の映画です。これによってデルタブルースからパンクまで、系統立ってアタマの中を整理することが出来ました。

「History of Rock & Roll」の第3巻やヴィム・ヴェンダース監督「ソウル・オブ・マン」、マイク・フィッギス監督「レッド、ホワイト & ブルース」を見ると、なぜブルースがブリティッシュ・ロックとなってアメリカに逆上陸したのか、よくわかります。エリック・クラプトンのクリームが「I'm So Glad」をカバーしたことで作曲者のスキップ・ジェイムズに印税が入り、彼の手術ができたことなどは、この時はじめて知ったのです。




2008年、子供が中学2年生となり、ラジオの影響でJ-ROCKに興味を持ち始めました。そこで子供と一緒にJ-ROCKのフェスに行ったのですが、いまどきのJ-ROCKはなぜかギターソロを弾かず、他のバンドと似たような曲も多くて、さすがに子供でも飽きてJ-ROCKは卒業してしまいました。

長男は柔道部に属していたので腹筋が割れています。試しにギターを持たせたところ、体だけはメタル系のギタリストに見えるので、ヘヴィメタルを聴かせました。アメリカでスレイヤーのTシャツを購入し、メタリカやメガデスなどのスラッシュ系からチルドレン・オブ・ボドム、アーチ・エネミーのような北欧系メロディックデスメタルまで。もちろんヘヴィメタルのレーベル「ニュークリア・ブラスト」のドキュメンタリー映画もチェック済みです。
ちなみに次男は2年程前にカナダのヘヴィメタル・バンド「アンヴィル」のドキュメンタリー映画を題材に学校の宿題レポートを提出しました。

昨年の夏、カーステレオをMP3対応機種に交換したのですが、電車とクルマでは再生する曲のリストを変えたかったので、クルマの中で再生する曲はすべてブートレグ(海賊盤)にしました。カーステだと後ろにもスピーカーがあるので臨場感も味わえます。

良し悪しは別として、ブートレグを集めることで発見したことが沢山あります。1990年代にビートルズのアンソロジー・プロジェクトが開始され、未発表音源が公式にCD6枚組となって発売されました。この公式CDではジョン・レノンの「Strawberry Fields Forever」が3テイク入っていますが、実際には30テイク近くがブートレグとして流出しているのです。
ほかにも、小学生の時にCSN&Yの「ウッドストック」を聴いていた話を書きましたが、グラハム・ナッシュからフェスティバルの様子を聞いたジョニ・ミッチェルがこの曲を書いたのは1970年のことです。先日、ジョニ・ミッチェルの1970年BBCコンサートのブートレグを聴いていたら、このエピソードを本人が話していて、びっくりして涙が出そうになりました。

直近で言えばインターネットラジオで1960年代のロックを聴くことが多く、夜はバド・パウエルを聴いています。これについてはまた別途書きたいと思います。