2011年9月8日木曜日

グレン・グールドとビル・エヴァンス

ジャケット写真を見ながらCDの演奏をいつも聴いているものの、最近になって実際に話す声と姿をDVDで確認したのがグレン・グールドとビル・エヴァンス。

グレン・グールドは1964年に演奏会をやめてしまったピアニストだが、DVD「グレン・グールド エクスタシス」を観ると、1982年に倒れるまで沢山の映像資料があることに驚く。演奏はもちろんのこと、晩年のゴールドベルクCD録音の様子もある。映像を見ていると、もはやタッチとか鍵盤とかじゃなくて前頭葉とピアノ弦の間で音が鳴っているようだ。

ビル・エヴァンスのDVD「ザ・ユニヴァーサル・マインド・オブ・ビル・エヴァンス」は1966年の制作だからビルが30代の頃。このDVDが興味深いのは、兄のハリー・エヴァンスとの対談だ。13才でプロになり20代後半でレコードを出したビル・エヴァンスは、対談の中で実兄に対し、音楽とジャズの本質的なことについて話す。同じピアニストでもピアノ教師となったハリーにとっては強いストレスになったのではと思う。


1969年のハリー・エヴァンスの演奏